緊急提言! 北朝鮮のミサイル発射を受けて~避難フロー含めてシェルターの整備が必要!

更新日:2023年11月22日

昨晩遅く、人工衛星と称する北朝鮮のミサイルが沖縄上空を通過しました。

Jアラートが鳴りましたが、沖縄には地下鉄のような堅牢な地下施設はありません。どこに逃げればよいのかわからず、屋内退避の手順に沿って退避していた方も少なくないでしょう。いざとなったら逃げ込むシェルターの整備が必要なのは言を俟ちませんが、今回は発射予告がありましたので退避までの時間的余裕はありました。

本日はシェルター整備にとどまらず、避難フローに関して、当協会から緊急提言をさせていただきます。

シェルター整備だけではなく避難フローもできている。

当協会はスイスの核シェルターの基準を参照しつつ、日本の風土に適したシェルターの整備を訴えかけ、またそのようなシェルターのモデルルームをつくばに設けています。

当協会のモデルルームの紹介動画

ご存じの方も多いと思いますが、スイスは人口比で100%以上の核シェルターが整備されている「核シェルター先進国」です。

スイスの核シェルターは詳細な仕様が定められ、設備や備品も仕様が指定されています。有事の際に避難できるシェルターがあちこちにありますが、特筆したいのはシェルターへの避難などのフローが整えられている点です。

以前もニュースでお伝えしたことがありますが、連邦政府は武力行使事態の兆候を察知した段階で退避命令を出し、国民は5日以内にシェルターにすぐに逃げ込めるようにします。次いで国民はテレビやラジオ、あるいはALERT SWISSで有事の情報を確認します。

そして、州政府経由で自治体から割当計画に基づいて避難先が通達され、指定されているレセプションセンターに行き、そこで備蓄品を受け取り防空警報に備えます。

フローにすると以下のようになります。

スイス民間防衛とシェルター~避難時の行動

実はロシアによるウクライナ侵攻では非常事態宣言が出てからスイスでも5日以内は長すぎるのではないかという議論が出てきています。

この背景には、ウクライナ侵攻では非常事態宣言が出た翌日に空爆が始まり、シェルターに避難できず被害にあった市民が多かったことがあります。現在進行中の議論はさておき、スイスではしっかりとした避難フローができています。

シェルター整備とともに避難フローも重要

今後政府もシェルターを整備していくことになると予測されますが、単にシェルターを整備するだけではなく、シェルターへの避難フローも同時に作成していく必要があります。
いきなりスイスのような完璧なものができなくてもいい。

しかし、武力行使の兆候を察知したらどのような形で国民に退避命令を出すのか、シェルターに避難するタイミングで備蓄品をどこでどのように受け取り、どんなタイミングでシェルターに避難するのかなどのフローは必要です。また、最近はミサイルが飛来した際の避難訓練も各地で行われるようになりましたが、こうした避難訓練も重要です。

強権国家に囲まれた日本は危険な地域であると、海外からは指摘されています。有事が起こってからは遅いので、いまから避難フローも含めたシェルター整備を行うことで国民保護を図ることを当協会は提言します。

日本核シェルター協会
事務局

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