スイス基準の核シェルターモデルルーム

日本核シェルター協会がスイス基準の核シェルターモデルルームを建設!

2023年4月24日

特定非営利活動法人日本核シェルター協会は、茨城県つくば市に核シェルターのモデルルームを建設しました。核シェルターの普及率の高いスイスの仕様に基づいた核シェルターのモデルルームとなります。5月10日にオープンします。会員、自治体関係者、メディアに公開します。

国際基準の本物の核シェルターのモデルルーム

特定非営利活動法人日本核シェルター協会(以下、当協会)は、茨城県つくば市に核シェルターのモデルルームを5月10日にオープンします。核シェルターの普及率が100%以上となるスイスの基準に基づいた本格的な核シェルターのモデルルームです。

ロシアのウクライナ侵攻や緊迫する東アジア情勢を受けて、昨年来、日本でも「核シェルター」が話題にあがるようになりました。これまで日本ではなじみの薄かった核シェルターですが、海外では身近な存在です。特にスイスでは、少し前まで新規の建築物には核シェルターの設置が義務づけられていました。

そのため、前述のとおり、人口比で100%以上も普及しています。また、政府が核シェルターの仕様を細かく定めています。地下に鉄筋コンクリートで建設することが前提であり、壁や屋根のコンクリート厚や必要なスペース、広さ、天井高、換気装置の設置、吸気口・排気口の位置、非常用脱出口の仕様などが詳細に決められています。

詳細に定められた仕様によって非常に堅牢な造りとなっているため、スイスの核シェルターの規格はスイスだけにとどまらず、欧州など他の国でも参照され、グローバルな核シェルターの基準となっています。

当協会のモデルルームは、このスイスの核シェルターの規格に基づいて建設しています。

核シェルターは自然災害、原発事故の被害も防ぐ

当協会は永年スイスの核シェルター企業と深い付き合いがあり、これまでも会員はスイスの規格に準じて核シェルターを建設してまいりました。

スイスの核シェルターの規格は、核爆発によって生じる爆風(衝撃波)・熱線・初期放射線・残留放射線(誘導放射線と放射性降下物)の4種類の影響を防ぐための仕様となっています。たとえば1バール(=約100kPa)の爆風に耐えることが可能であり、さらに人体に多大な悪影響を及ぼす中性子線の被害を抑える仕様となります。また、放射性降下物を除去する換気装置の導入が義務づけられているので、放射線による被害を防ぎます。

スイスでは1963年の「民間防衛のための建設手段に関する連邦規則」の公布以降、核シェルターの整備が進みました。その後、核攻撃時の影響の研究を積み重ねて、適宜更新し、非常に堅牢な核シェルターの仕様を築きあげました。

「核シェルター」という言葉に抵抗を感じる方もいますが、核シェルターは堅牢な造りなので、ウクライナで見られたような通常兵器による攻撃はもちろんのこと、地震や竜巻などの自然災害や、原発事故、化学物質の流出、さらにはバイオテロなどから人命を守るために役立ちます。

日本における「シェルターのロールモデル」

各種報道で見られるように、日本の核シェルターの普及率は非常に低く、核シェルターを見たことがある人は少ないと思います。特に国際基準の本物の核シェルターを見たことのある人はほぼいないはずです。当協会のモデルルームは日本では珍しい試みとなります。

さらに、当協会のモデルルームは国際基準の核シェルターであるとともに、シェルターへの避難時に必要な備蓄品や備品、シェルター内での利用に特化した蓄電池などもご覧いただけます。たとえば、7人家族が2週間避難した場合の食料や水のボリュームなどもご確認いただけます。これらの備蓄品、備品なども含めて、日本における「シェルターのロールモデル」となるモデルルームとなります。

東アジアに緊張が迫り、また災害も迫る中で、日本の未来のために、当協会はこの核シェルターのモデルルームを拠点として、情報の発信を行い、日本における民間防衛の一翼を担っていまいります。

特定非営利活動法人 日本核シェルター協会 事務局

モデルルーム所在地

茨城県つくば市竹園2丁目13番地30 >MAP

特定非営利活動法人 日本核シェルター協会

2003年に発足し、今年で設立20年を迎えるNPO法人です。一定の水準を満たした核シェルターの普及を最大の目的としています。

本件に関するお問い合わせ先

特定非営利活動法人 日本核シェルター協会 本部・事務局

〒305-0032 茨城県つくば市竹園2丁目13番地30 >MAP
TEL. 029-886-5561

https://www.j-shelter.com/

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