「シェルター(堅固な避難施設)および地下利用促進議員連盟」第13回総会にてイスラエル視察を報告

視察報告をする当協会池田時浩理事長と理事、顧問

視察報告をする当協会池田時浩理事長と理事、顧問

12月5日、「シェルター(堅固な避難施設)および地下利用促進議員連盟」(以下、シェルター議連)の第13回総会が開催されました。今回は、新たに誕生した高市内閣においてシェルター整備が明確な政策として位置づけられ、また、シェルター議連幹部の政府要職への就任後*1 初めての開催となり、日本のシェルター政策が大きく前進する節目の総会となりました。

*1 代表の古屋圭司衆議院議員は自民党の選挙対策委員長へ、幹事長の片山さつき参議院議員は財務大臣兼内閣府特命担当大臣へ、事務局長の佐々木紀衆議院議員は国土交通副大臣に就任した。

総会では、担当する内閣官房をはじめ、内閣府、総務省、防衛省、国交省、文科省、経産省らの担当者が出席し、シェルター整備に関する予算の状況について説明がありました。当協会からは、直近に実施したイスラエル視察の報告と、前日に行われたウクライナ駐日大使との会談内容を共有しました。

「シェルター(堅固な避難施設)および地下利用促進議員連盟」第12回総会にてスイス核シェルター視察を報告

イスラエルや先島諸島の視察報告

報告では、まず当協会の池田理事長より、イスラエルにおける防衛思想の特徴について説明がありました。同国では、核攻撃を前提とした大規模な地下シェルター整備はそれほど重視されていません。これは、「核攻撃に備えて避難するより、先制攻撃によって抑止する」という戦略思想に基づくものです。国ごとに防衛の基本的な考え方が異なれば、必然的に求められるシェルターの在り方も変わることになり、こうした視点を踏まえる重要性が強調されました。

続いて当協会の務台俊介理事(元衆議院議員)より、視察の詳細について報告が行われました。現地のシェルター施設のみならず、官民一体で構築された国民保護体制、そして防護技術の研究・運用現場について報告しました。また、多くの住宅や施設に「セーフルーム」が備えられていることにも触れ、これが日常の延長線上で機能している点について、日本における避難概念を見直す参考として共有しました。

また、沖縄県石垣市を視察された、奈良林直 顧問(東京科学大学特定教授)からは、政府が進めている先島諸島におけるシェルター整備について、その課題点を報告しました。例えば、シェルターにおける世界基準では、設置が求められているシェルター独自の設備や設計があり、これについて現行の消防法や建築基準法では対応ができない点があることです。これは運用面の課題にも関わる点であり、このことを踏まえた議論と早急な法制化が必要となります。

ウクライナ駐日大使からの要請

また、総会前日に、当協会の池田理事長および務台理事がウクライナ駐日大使ユーリ・ルトビノフ氏と面会した際の内容についても紹介されました。日本の「国際シェルター連合」への参加要請、ウクライナ国内の学校シェルター整備への日本の支援依頼など、戦時下での切実な要望があり、日本の国際的役割の重要性を改めて感じさせるものとなりました。

ウクライナとフィンランドが民間防衛シェルター連合の結成に合意

シェルター議員連盟の代表 古屋圭司衆議院議員(中央)、
幹事長 片山さつき参議院議員(左)、事務局 佐々木紀衆議院議員(右)

シェルター議員連盟の代表 古屋圭司衆議院議員(中央)、幹事長 片山さつき参議院議員(左)、事務局 佐々木紀衆議院議員(右)

早期の法整備へ

総会の最後には、古屋圭司議連会長、片山さつき幹事長より、シェルター整備の早期法制化の指示が政府になされた旨のご報告がありました。シェルター議連や当協会が訴えてきた法整備が、政府レベルでいよいよ本格的に進められる段階に入ったといえます。

今回の総会は、国内外の情勢変化を背景に、日本のシェルター政策が大きく動き出す転換点ともいえる内容でした。議連幹部の政府要職就任、高市総理の明確な政策指示など、整備促進に向けた基盤が一段と固まってきています。

当協会としても、シェルター議連および政府・自治体や企業、そして国際社会と連携を深めながら、日本のシェルター整備の推進に引き続き貢献してまいります。

日本核シェルター協会 事務局

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