シェルター先進国フィンランドの実情を知り、日本のシェルター整備の未来を考える「日本核シェルター協会フォーラム2024」を開催!

特定非営利活動法人 日本核シェルター協会(所在地:茨城県つくば市、理事長:池田 時浩)は、7月31日 ホテルグランドヒル市ヶ谷(東京都)に於いて「日本核シェルター協会フォーラム2024」を開催いたしました。

この度のフォーラムは、シェルター先進国でもあるフィンランドの駐日大使館より後援を賜り開催。当日は、当協会の会員をはじめ、政府・自治体関係者もお招きして、第一部では、フィンランド大使館やフィンランドのシェルター関連企業、さらに当協会顧問によるセミナーを実施しました。

また、第二部では、自民党「シェルター(堅固な避難施設)および地下利用促進議員連盟」の共同代表の古屋圭司 衆議院議員、幹事長の片山さつき 参議院議員によるご挨拶も賜りました。

「日本核シェルター協会フォーラム2024」の様子

第一部では、「シェルター先進国フィンランドに見るシェルター整備の状況」をテーマに、タンヤ・ヤースケライネン駐日フィンランド大使よりご挨拶を賜り、マキ ロヒルオマ・トゥーッカ武官補佐より、現地フィンランドのシェルター整備事情をご紹介していただきました。さらに、同国を代表するシェルター関連企業「テメット・インターナショナル社」のSami Loppi氏(エリアセールスマネージャー)及び「ヴェローナ・シェルターグループ社」のIlkka Kivisaari氏(CEO)によるシェルター事例紹介も行われました。

スイス同様、フィンランドもシェルターに関する基準が定まっており、国民保護に関する活動は国民にも義務化されているとのことで、現在シェルターの設置数は55,000箇所にものぼります。フィンランドでもシェルターの平時利用は重視されており、スポーツ施設等の市民の憩いの場に使用することで、避難場所の周知にも役立っているようです。また、新設シェルターはもちろん、既存施設のシェルター化も活発で、今後の日本に於けるシェルター整備発展のために、同国には参考とすべき事例が多くあることが理解できました。

タンヤ・ヤースケライネン駐日フィンランド大使

タンヤ・ヤースケライネン駐日フィンランド大使

マキ ロヒルオマ・トゥーッカ武官補佐

マキ ロヒルオマ・トゥーッカ武官補佐

テメット社Sami Loppi氏

テメット社Sami Loppi氏

ヴェローナ社 Ilkka Kivisaari氏

ヴェローナ社 Ilkka Kivisaari氏

続いて、3名の当協会顧問によるセミナーも行われました。東京都市大学名誉教授 濱本卓司先生からは、自身が座長を務め、当協会が事務局としても参加する地下シェルターワーキンググループ(レジリエンスジャパン推進協議会主催)※1の中間報告が伝えられました。元防衛大学校教授 矢代晴実先生からは、この春に視察した高知の津波シェルターをはじめ、自然災害対策としてのシェルター事情を報告されました。

また、東京工業大学特任教授で北海道大学名誉教授 奈良林直先生からは、FEMA (アメリカ合衆国連邦緊急事態管理庁)に学ぶ核シェルターのあり方をテーマに、まずは前提となる武力攻撃による被害影響を中心に説明していただきました。尚、お三方とも今後の定期講習会を通じて、これらのテーマをより深めた内容で講義していただく予定です。

※1 正式名「災害大国日本における有事に備えた地下シェルターに求められる性能・仕様の在り方検討ワーキンググループ」

そして第二部では、自民党「シェルター(堅固な避難施設)および地下利用促進議員連盟」の共同代表の古屋圭司 衆議院議員、幹事長の片山さつき 参議院議員をお招きして、シェルター整備の重要性や政府動向などお話しいただきました。さらに同議員連盟としても、シェルター基本法制定に向けて、議員立法で進める決定をしたことについて、改めて会場でお伝えしていただきました。また、お二方とも当協会で立ち上げた研究部会顧問にも就任していただいていることもあり、研究部会に参加する会員への激励のお言葉もいただきました。

さらに、ボスニア・ヘルツェゴビナのマト・ゼコ駐日大使をお招きし、30年ほど前に同国で起きた内戦では、シェルターによって守られた命がある事実から、その必要性を訴えていただきました。

マト・ゼコ駐日ボスニア・ヘルツェゴビナ大使

マト・ゼコ駐日ボスニア・ヘルツェゴビナ大使

古屋圭司 衆議院議員

古屋圭司 衆議院議員

片山さつき 参議院議員

片山さつき 参議院議員

本フォーラムを通じて、参加者が核シェルターの現状をさらに深く理解し、日本のシェルター整備に邁進していく決意を新たにする素晴らしい機会となりました。また、今後進めていく研究部会をはじめ、会員間での協力が一層不可欠になることからも、会員間の交流を深めることができたのは大変有意義であったと思います。当協会としても今後は会員と共に研究部会での研究を進め、シェルター議員連盟を通じて政府へ提言していき、核シェルターの普及にさらなる努力を続けてまいります。ご参加いただいた皆様には、心より感謝申し上げます。

特定非営利活動法人 日本核シェルター協会について

2003年に発足し、今年で設立21年を迎えるNPO法人です。一定の水準を満たした核シェルターの普及を最大の目的としています。中心となって立ち上げた企業はスイスと50年以上の付き合いがあり、世界で最も核シェルターが普及しているスイスの情報を保有しています。2023年以降は地下シェルターワーキンググループへの参加や研究部会で取り纏めた研究結果を、自民党シェルター・地下利用促進議員連盟と連携して、政府へ提言していく活動を行っています。

本件に関するお問い合わせ先

特定非営利活動法人 日本核シェルター協会 本部・事務局

〒305-0032 茨城県つくば市竹園2丁目13番地30 >MAP

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