小池百合子都知事に提言書を提出!日本核シェルター協会フォーラム2025でシェルター普及の今後を議論
提言書を受け取られた小池百合子都知事と古屋圭司衆議院議員
日本核シェルター協会は、9月25日 砂防会館(東京都)にて「日本核シェルター協会フォーラム2025」を開催いたしました。この度のフォーラムでは、シェルターに関する技術や知見を有する会員が一堂に会し、国産技術が切り拓く新たなシェルター整備の時代を展望しました。
当日は、小池百合子 東京都知事ならびに「シェルター(堅固な避難施設)および地下利用促進議員連盟」(以下、シェルター議連)代表の古屋圭司 衆議院議員をはじめとする同議連所属の国会議員をお迎えし、協会の活動報告のほか、第一線で活躍する有識者によるパネルディスカッションを行いました。
小池都知事へ地下シェルターに関する提言書を提出
当日は、シェルター議員連盟の顧問でもあられる石破茂総理大臣より御祝辞を賜り、会の冒頭で読み上げさせていただきました。特に「官民の力を結集し、国産技術を生かして安心できる避難環境の整備と我が国のレジリエンス向上が一層進むことを期待します。」とのお言葉には深く勇気づけられる思いでございました。
続いて、シェルター議連代表の古屋圭司衆議院議員、地下シェルターの整備を進めている東京都の小池百合子都知事、シェルター議連幹事長の片山さつき参議院議員、事務局長の佐々木紀衆議院議員が登壇。それぞれ日本におけるシェルター普及の重要性と、今後の政策的方向性について力強いメッセージを寄せていただきました。
そして当協会からは、小池都知事に「シェルター普及に関する提言書」を、またシェルター議連に向けては「シェルター普及に関する提案書」を提出し、行政と民間の連携強化を通じて普及の加速を図る姿勢を示しました。
シェルター整備を進めている小池百合子東京都知事
シェルター議連代表の古屋圭司衆議院議員
シェルター議連幹事長の片山さつき参議院議員
シェルター議連事務局長の佐々木紀衆議院議員
シェルター普及の展望を語るパネルディスカッション
続いて行われたパネルディスカッションでは、モデレーターとして当協会理事の務台俊介・元衆議院議員が司会を務め、政治、学術、産業の各分野から専門家が集まり、「日本におけるシェルター普及と今後の展望」をテーマに議論が繰り広げられました。
パネリストには、片山さつき参議院議員、佐々木紀衆議院議員に加え、小川榮太郎・日本平和学研究所理事長、奈良林直・東京科学大特定教授、そして当協会会員を代表して川崎重工業株式会社の梅本勝弥氏、株式会社プランテックの山中シャリー美和氏が登壇しました。
安全保障の専門家である小川榮太郎・日本平和学研究所理事長
当協会顧問の奈良林直教授と会員代表の梅本勝弥氏、山中シャリー美和氏
議論の中では、現実的な課題と解決に向けた方針について率直な意見が交わされました。一つの意見として出たのが、有事を想定した規格を策定する際、平時と同じ環境水準を求めてしまうとコストが膨らみ、現実的な整備が困難になる恐れがあるとの指摘です。これは非常に的を射た指摘だと感じます。
例えば、シェルターの収容人数の場合、日本の建築基準法を照らし合わせると、シェルター先進国のスイス基準で算出される人数より半減してしまうという現実があります。一方で、避難施設の環境向上も課題として挙げられることを考慮すると、バランスを取った基準作り、政策方針が求められます。
片山さつき参議院議員からは「日本で全てを一律に強制するのは難しい。建設分野の人手不足もあり、まずは消防や警察施設の新規建設から着実に進めるべきで、一律整備は厳しい」と現実的な課題を踏まえた意見も出ました。
会員企業による展示ブースと会員間交流
会場内の展示ブースでは、会員企業が最新のシェルター関連ソリューションを紹介し、来場者が実際に模型などに触れながら理解を深める機会となりました。シェルターに関する実務的な技術やノウハウに触れられる場として高い関心を集め、熱心な質疑応答も見られました。
展示ブースではシェルター関連の会員企業出展
高い技術力を活用したシェルター設備の国産化が進む
フォーラム終了後に開かれた懇親会では、会員同士の交流が活発に行われ、普段の活動では得られない情報交換や新たなつながりの場となりました。また、シェルター議連の西銘恒三郎衆議院議員、青山繁晴参議院議員も出席され、両氏からは協会の活動に対する期待と今後の取り組みに対する力強い激励が寄せられました。
シェルター議連副幹事長の西銘恒三郎衆議院議員
シェルター議連副幹事長の青山繁晴参議院議員
最後に
昨年、政府によりシェルターに関するガイドラインが策定され、まずは台湾有事を念頭に先島諸島から整備に着手することが発表されました。今年に入り、その具体的な動きが見え始め、本格的な整備が進められています。核シェルター普及に向けた社会的な機運も、これまで以上に高まってきています。
しかしながら課題も多く、この機運に応えるためには一層の努力が求められます。普及を実現するには政府のリーダーシップが不可欠であると同時に、民間投資が活発に行われる環境づくりも重要です。こうした状況に対応すべく、当協会は今後も行政・産業・学術界との連携を深め、社会にとって現実的で実効性のある形でシェルターの普及を進めてまいります。


