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株式会社エコファクトリーが開発した輻射式冷暖房パネル「ecowin」を当協会核シェルターモデルルームで展示開始

核シェルターモデルルームに展示された輻射式冷暖房パネル「ecowin」

核シェルターモデルルームに展示された輻射式冷暖房パネル「ecowin」

当協会の会員企業である株式会社エコファクトリーが開発する輻射式冷暖房パネル「ecowin」を、当協会の核シェルターモデルルームにて展示を開始いたしました。本展示は、実際に稼働可能な状態でご覧いただけます。

株式会社エコファクトリー ニュース記事(外部サイトが開きます)

密閉空間でも快適性を保つ輻射式パネルの可能性

同社は、空調による風を発生させず、空間全体を穏やかに温度調整する「輻射式」技術を長年にわたり磨いてきました。一般住宅から体育館、福祉施設まで幅広く採用されている同社のパネルは、静音性や温度ムラの少なさに優れ、身体への負担を抑える空調として知られています。

独自開発の「ecowin」は、夏は蔵の中のような涼しさ、冬は陽だまりのような暖かさを生み出す省エネ型の輻射式空調で、健康的で快適な環境づくりに寄与する点が特徴です。

核シェルターのような密閉空間では、一般的な空調のように大量の空気循環を前提とできず、さらに壁面に設置する機器には爆風や振動への耐性も求められます。こうした厳しい条件下において、空気を動かさず空間全体を安定した温度に保つ輻射式パネルは、快適性と実用性の両面から有力な選択肢となり得ます。

避難環境と平時利用の課題解決へ

シェルター整備を進めていく上で大きな課題の一つが、長期間にわたり避難者が密閉空間で生活する際、心理的・身体的な負担をいかに軽減するかという点です。温度ムラや騒音、空気の乾燥や逆に蒸し蒸し感といった環境要因は、心身のストレスを大きく増幅させます。したがって、内部環境を安定的かつ快適に保つ空調設備の選定は、シェルターの機能性を左右する重要な要素となります。

そしてもう一つの課題が、普段は別の用途として活用できる「平時利用」との両立です。世界的にはシェルターの平時利用として、スポーツ施設、コンサート会場、展示会場、会議室、コワーキングスペースなど、多目的スペースとしての運用が検討または実施されています。こうした滞在型施設としての利用を前提とする場合、空調設備には快適性・静粛性・安全性のすべてが求められます。

このように、シェルターにおける空調の問題は、単なる温度管理にとどまらず、「有事の防護性能」と「平時の快適性」を高い次元で両立させることが不可欠です。今回展示された「ecowin」は、その課題解決策として大きな期待が寄せられています。

最後に

当協会では、今回の展示を通じてシェルター内部の環境課題や具体的な改善策について、政府・自治体関係者や企業の皆様と共有するとともに、国内におけるシェルター設備の普及・高度化を引き続き推進してまいります。

日本核シェルター協会 事務局

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