SMBC日興証券主催・機関投資家向けシェルター見学会を実施 ─ シェルター普及の鍵は民間投資

シェルター見学後に行われた意見交換会

シェルター見学後に行われた意見交換会

2025年10月9日、SMBC日興証券株式会社の主催により、機関投資家の皆様を対象とした「核シェルター見学会」が、当協会のモデルルームにて開催されました。

本見学会では、核シェルターの実際の構造や設備を体感いただくとともに、シェルター内に展示されている株式会社イトーキが開発した地下シェルター向け特殊扉の技術について、直接同社の担当者より解説が行われました。また、今後の防災インフラ分野への民間投資の可能性について活発な意見交換が行われました。

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核シェルターの「実物」を体感する見学会

当日は、国内主要機関投資家として、日々日本の上場企業の調査・分析を行う専門家が参加。社会インフラや防災関連分野の理解を深める目的のもと、実際の核シェルター構造や設備を間近にご覧いただきました。

日本では整備されていない核シェルターは、普段は資料や理論で語られることが多いテーマです。しかし、今回の見学会は、実際に五感で体験できる貴重な機会ということもあり、真剣なまなざしで説明に聞き入る参加者の姿が印象的でした。

また、注目を集めたのは、国内で開発・製造された防爆扉やCBRNE対応換気装置といった核シェルターの設備です。中でも、シェルター内に設置された株式会社イトーキが開発した特殊扉は、今回は同社の担当者の解説もあり、参加者の関心を集めていました。

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民間投資の可能性を考える意見交換会

見学後に行われた意見交換会では、当協会から日本における核シェルター普及の現状や今後の課題をお伝えしました。特に国主導だけでは限界があること、そして民間投資・企業連携による新たな防災インフラとして、シェルターの重要性について説明いたしました。

シェルターを設置することで容積率の緩和や融資において何らかのインセンティブが必要であるといった意見が出されるなど、シェルター事業が新たな社会的投資テーマとして注目されつつあることを感じさせる議論となりました。

最後に

今回のように、金融や産業など各分野の方々と情報を共有する場は、シェルターへの社会的理解を深めるうえで極めて重要です。シェルターの普及は、行政や一部の企業だけで完結するものではなく、さまざまな分野の連携と官民の協働、そして国民一人ひとりの理解によって支えられるべき社会的基盤であると言えます。

当協会では、今後も見学会や勉強会などを通じて、広く民間企業・投資家・研究者の皆様と知見を共有し、シェルターの普及促進と技術革新の加速に貢献してまいります。

日本核シェルター協会 事務局

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