第1回シンポジウム『いまそこにある危機~シェルターと民間防衛』が開催されました。

2023年3月14日

先日より告知しておりました「官民施設の強靭化とシェルター化に関する検討協議会」主催による、第1回シンポジウム『いまそこにある危機~シェルターと民間防衛』が、東京建築士会セミナールームで本日開催されました。会場は大盛況で、始まりから80名以上のご来場で満席になるなど、ロシアのウクライナ侵攻や北朝鮮のミサイル発射実験などの影響により、多くの皆様に注目されているのだと実感させられます。

東京建築士会セミナールーム
いまそこにある危機~民間防衛とシェルター

今回のシンポジウムは、一般財団法人災害支援財団理事長の岩城誠氏により、協議会の設立趣旨説明から始まりました。協議会は、有事の際に国民を守るために必要なシェルターの国内整備に関して、官民一体となって推し進めることを目的としています。この点について岩城氏のこれまでの経験を交えながら説明していただきました。

一般財団法人災害支援財団理事長

続いて、当協会の理事及び事務局長でもある川嶋隆寛が、日本における核シェルター建設の現状と、規格と課題について説明しました。日本では核シェルター建設に関する具体的なガイドラインがなく、防災倉庫や地下倉庫といった名目で、行政ではなく個人によって密かに建設されているのが現状です。そういった現状をまずはご来場の建築や防災に関わる方々、メディアの方々など、今後共に歩んでいく皆様に訴えることができました。

日本核シェルター協会の理事及び事務局長

次に、一般社団法人SFI研究所代表のRieSasaki-Herman氏が、海外の事例にみる重要施設のシェルター化について、深い知見を元に説明していただきました。各国の制度を含めた政府の対応力の高さ、民間レベルの活動や意識の高さを知り、日本との大きな差を思い知らされました。海外では既にシェルター整備が整い、現在はEMP等のさらなる細部の対策に乗り出しているとのことで、これを聞くに日本の現状を嘆くしかありません。

一般社団法人SFI研究所代表

そして最後にはパネルディスカッションが行われ、来場者からは質問を受け付けるだけでなく、この日本の現状を危惧する熱い思いを訴える方も見られました。

パネルディスカッション
来場者から質問

今回のシンポジウムを通じて、協議会としても単なる政府批判に終わらせるのではなく、具体的なシステムの構築ができるように建設的な議論を重ね、官民一体となった施策の実行や、防災意識の向上を求めていくことで一致しました。

とても有意義なこのシンポジウム。次回開催も予定しておりますので、改めて当サイトでも告知させていただきます。

一般財団法人災害支援財団

<ホームページ:https://dsf-j.org/

一般社団法人SFI研究所

<ホームページ:https://sfi.or.jp/

NPO法人日本核シェルター協会

<ホームページ:https://www.j-shelter.com/

日本核シェルター協会
事務局

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