当協会の会員である株式会社イトーキが、地下シェルター向け特殊扉を開発!当協会モデルルームに設置。
9月30日、当協会の会員でもある株式会社イトーキが、民間防衛用地下シェルター向け特殊扉の開発を発表しました。また、この特殊扉は当協会の核シェルターモデルルームに設置が完了し、会員、政府・自治体関係者、メディアに公開していきます。
株式会社イトーキが開発した民間防衛用地下シェルター向け特殊扉「BOUNCEBACK(バウンスバック)」
株式会社イトーキというとオフィス家具メーカーの印象が強いかと思いますが、実は1890年の創業時から金庫の製造販売を開始しており、堅牢な扉製造の技術を保有しているのです。同社は半世紀以上に渡り、水密、気密、耐圧、耐火、耐爆、耐ガス、飛来物防護、遮音、防弾、放射線遮蔽に対応した扉の製造販売も手がけており、まさに特殊扉のプロフェッショナルなのです。
核シェルターに必要な要素として、主に鉄筋コンクリート構造や有害物質を取り除く換気装置があげられますが、もう一つ絶対に欠かせないのが耐衝撃、放射線遮蔽に対応した扉です。このいわゆる防爆扉も、今後日本でシェルター整備を進めるにあたり国産化が必須であることは自明です。
有事の際に輸入に頼ることがないように、国内で供給できる体制を整えておくことは、安全保障の観点からも大変重要です。同社では部品調達および組み立てを全て日本国内で完結できるとのことで、今後同社に掛かる期待は非常に大きなものになるでしょう。
この度開発された製品は、これまでの防爆扉に必要な性能(耐衝撃、放射線遮蔽)を有しているのはもちろんのこと、さらに気密水密性も備えており、また、手や指を巻き込まないよう操作性や安全性にも配慮された、高性能な製品に仕上がっています。
同社は、当協会の理事長や顧問が学識委員として参加する「地下シェルターワーキンググループ(略称)*1」の企業委員としても参画しておりますが、こういった技術革新は今後日本のシェルター整備を進めていく過程でも求められるでしょう。
当協会としても、今後もこういった企業様の活動のお役に立てるよう、引き続き努力してまいります。
*1 正式名「災害大国日本における有事に備えた地下シェルターに求められる性能・仕様の在り方検討ワーキンググループ」