当協会顧問の奈良林教授が、フロリダで開催された2025 North American ISOE ALARA Symposiumにて講演

ご講演する当協会顧問 奈良林教授
2025年1月14日から3日間、アメリカのフロリダ州クリアウォーターで開催された「2025 North American ISOE ALARA Symposium」にて、 当協会の顧問である奈良林 直 教授(東京科学大学特任教授、北海道大学名誉教授)が講演されました。
このシンポジウムは、主に職業被ばく低減を目的とし、原子力施設や宇宙開発における放射線防護をテーマに、国際原子力機関(IAEA)や経済協力機構(OECD/NEA)、各国の大学や国の研究者、電力会社や原子力規制当局をはじめ、発電所のメンテナンス作業者や放射線管理責任者、機器や計測器メーカー、宇宙飛行士、米海軍関係者、米国防総省シンクタンク幹部などが参加し、最新の技術や研究成果を共有するため、毎年1月に米国で開催されています。

講演会場の様子
奈良林教授は原子炉工学が専門で、原子力発電所の安全性向上・被曝防止対策を推進しており、2018年開催の同シンポジウムでは「Outstanding Professor of the Year Award」を受賞されております。
今回のシンポジウムでは、日本での原子力発電所における事故対策や被ばく防止策について講演されました。また、展示会場では奈良林教授が代表を務める株式会社GX ENERGYが開発した、高性能空気浄化システムのブースも出展されています。
この空気浄化システムは、放射線をはじめ有害物質を除去できるCBREN対応で、日本の核シェルター普及発展への寄与にも大きな期待が寄せられています。ブースには、この日火星移住用のスペースX社とNASAが開発を進める大型宇宙船について発表された、NASAの元人類火星移住計画責任者のChamberland博士にもお立ち寄りいただき、このシステムの宇宙基地や宇宙船での放射性塵埃やウイルス感染症防止対策についてご紹介することができたようです。

NASAのChamberland博士(中央)ブースにて
今後の核シェルター整備において、被ばく対策を念頭に置いた空気浄化は重要なテーマであり、当協会としても奈良林教授には引き続きご協力を賜り、このテーマに取り組んでいく所存です。