【日本核シェルター協会声明】原爆投下から81年・・・平和への誓いと、未来を守る責任

2026年原爆の日を迎えて

本日8月6日、広島に原子爆弾が投下されてから81年を迎え、8月9日には長崎への原爆投下の日を迎えます。あの日、一瞬にして多くの尊い命が奪われ、その後も被爆による苦しみを抱えながら生きてこられた方々の苦難の年月は、決して忘れられるものではありません。

犠牲となられた方々に心より哀悼の意を捧げるとともに、今なお後遺症に苦しむ被爆者の皆様に、心からのお見舞いを申し上げます。

本日、広島市で行われた平和記念式典には、高市総理が参列され、「核兵器のない世界」の実現に向けた決意を表明されました。唯一の戦争被爆国である日本が、核兵器による悲劇を二度と繰り返さないという強い願いを世界に発信し続けることは、極めて重要な責任であります。

私たち日本核シェルター協会もまた、核兵器のない世界、そして恒久平和の実現を心から願っています。

しかしながら、昨年の原爆の日から一年が経過した現在においても、世界の情勢は平和への確かな歩みを取り戻したとは言えません。むしろ、地域紛争や国家間の緊張は継続し、私たちは依然として厳しい現実と向き合っています。

平和を願う国エストニアが示した「備える」という選択

バルト三国の一つにエストニアという国があります(本年6月同国へのシェルター視察を実施した)。この国は「歌う革命」と呼ばれる平和的な市民運動によって、ソ連からの独立を勝ち取った歴史を持っています。

1980年代後半、多くの国民が歌を通じて自由への思いを表現し、武力ではなく平和的な手段によって国家の未来を切り開きました。その歴史は、エストニアがいかに平和と自由を大切にしてきた国であるかを象徴しています。

しかし、そのエストニアでさえ、ロシアによるウクライナ侵攻を受け、安全保障に対する考え方を大きく変化させました。政府は「WAR(戦争)」という言葉を明確に用い、国民に対して危機の現実を共有するとともに、シェルター整備を含む市民保護政策の強化へ、大きく舵を切りました。

これは決して戦争を望む姿勢ではありません。むしろ、平和を大切にする国だからこそ、平和が失われる可能性から目を背けず、未来の命を守るために現実的な備えを進めているのです。

平和への願いと、未来を守る責任

現在、世界では安全保障環境の変化を背景に、国民の生命を守る「民間防衛」の重要性が改めて認識されています。欧州各国で市民保護の強化が進む中、日本政府も本年3月、「緊急事態を想定した避難施設(シェルター)の確保に関する基本方針について」を閣議決定し、国民保護のための取り組みを具体的に進め始めています。

平和を守るための外交努力と国際協力、そして万一に備え命を守る取り組み。その両輪があってこそ、真の平和につながるものと考えます。

私たち日本核シェルター協会は、核兵器のない世界と恒久平和の実現を願いながら、未来の世代に平和な社会を引き継ぐため、引き続き力を尽くしてまいります。

日本核シェルター協会
理事長 池田 時浩

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